【報告】偉人館の近況と今後につきまして
この度、令和6年能登半島地震で亡くなられた皆様に、深く哀悼の意を捧げます。
被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復旧をご祈念申し上げます。
令和6年能登半島地震より10日目。
能登半島をはじめ、県内各地や富山・新潟など他県でも多くの被害が確認されています。
金沢ふるさと偉人館は現在、収蔵品や建物設備点検を終え、6日(土)から開館を再開しております。
情報は旧TwitterやHPにて更新していましたが、改めて雑報にまとめておきたいと思います。
資料・設備について
地震発生から5日(金)までの間、偉人館の総点検を行い、被害状況を確認・報告。
現時点で展示物や収蔵資料に破損・汚損などは確認されませんでした。
10日現在、雨漏りなども起きてはいません。
幸い電気・ガス設備も問題なく稼働したため、6日から開館できた次第です。
元々当館の建っている下本多町附近は地盤が頑丈で、本棚の本の落下や山積みになっている我が机の上の資料の雪崩など、覚悟していた被害も一切見受けられませんでした。
イベント・行事について
・現在開催中の「第16回自画像展」は予定通り1月21日(日)まで開催いたします(休館日は15日)。
・作品募集中の「第19回名前一文字展」(募集〆切 1/25)も予定通り開催いたします。
・学校への出前講座、団体見学も引き続き受け付けております。
・2月24日(土)に予定しておりました演劇「碧綠的詩 金沢公演」は誠に勝手ながら開催を中止いたします。 振替公演の有無につきましては目下調整中です。ご迷惑をお掛けいたしますことをお詫び申し上げます。
今後の動きについて
偉人館は幸いなことに職員も、所蔵・お預かりしている資料も、建物も無事でした。
現在も余震が続き、予断を許さない状況のため、情報が変更される可能性があります。ご了承ください。
弊館も開館しておりますが、引き続き注意してまいります。
今回の地震では多くの方が亡くなられ、避難生活を送られている方が今なお大勢おられます。
また、倒壊や津波、火災により各地の施設、商店や工房なども多大な被害を蒙りました。
文化財、博物館も例外ではありません。
現時点でも、焼失、倒壊した施設が確認されております。
そうした各地の被災資料を保護する文化財レスキューのため、現在専門家の方々を中心に情報収集に当たっています。
阪神淡路大震災、東日本大震災など、過去の災害でも文化財レスキューが行われ全国から集まった専門家やボランティアの人々によって、被災地の資料の救助、修復が行われました。
令和2年には国立文化財機構に文化財防災センターが設置されております。
古文書や民具のみならず、手紙、写真、ビデオテープなど、資料にはその地で生きた人々の生の声が刻まれています。
人々が紡いできたその地域の歴史・遺産を保護し、後世へ伝えていくため、今後の文化財レスキューに向けた準備を進めております。
学芸員という職だからこそ出来ることを、力を合わせて進めてまいります。
※文化財レスキューの記事
文化財をレスキュー 富山県の高岡市立博物館、能登半島地震で損壊の蔵から資料回収(北日本新聞) - Yahoo!ニュース